『マザーグースと不完全定理』

その後。NEØシティは。社員が塔の裏にある食糧生産及び番号階級の排出を担う工場を壊した為、生産が不可能になった。食糧がないとなった今、滅亡の一途を辿るのみ。 マザーグースの認識補完、優しい都合のいい夢の中に閉じこもっていたからこそ、久しく現実を見なかった人間達は、〖 これを機に初めて世界のあり方〗について話し合いを始める。 そして、〖各国にNEØシティは敗北宣言〗をすることを発表した。他の国はマザーグースの管轄外だからこそ、NEØシティは肉塊だらけの化け物が蔓延り、資源も有り余る〖最も強い国〗として頂点に君臨していた優越はもうおしまい。負けを認めたNEØシティでは少しづつではあるが、各国からの支援が回されることとなる。人間たちも現実や、他者に目を向けたことで、物事に興味を持つようになった。正常に愛し合うことで、番号階級の人数も減った。そして番号階級は、〖 誰が残し〗、そしてすんでのところで〖 誰が直してくれた〗かも分からないUSBメモリのデータを元に、歪んだ遺伝子の配列を元に戻し、『マザーグースなしでの正常な在り方』を『治療法として確立』。『マザーグースは現在家庭用ゲーム機』程度の普及度となり、NEØシティを中心に番号階級との平等な共存と、世界の普及が順調に行われている。